ちいさいひと 青葉児童相談所物語を読んだ感想

『ちいさいひと 青葉児童相談所物語』は、児童虐待と、それに対する保護施設をテーマとした作品です。作者は作画の「夾竹桃 ジン」、シナリオの「水野 光博」、取材・企画協力の「小宮 純一」に分かれています。

本書は、数話を使って個々の事件を取り上げるという体裁をとっており、全6巻となっています。

ストーリー的な感想としては、最後は一応ハッピーエンドと言える展開が多いのですが、テーマがテーマだけに、気が滅入る展開が多く、陰鬱な気持ちになります。ポジティブさを求めて漫画を読むのであれば、本書は明らかに避けるべきです。

また、批判的な感想としては、少年誌という制約もあってか、虐待に至るまでの親の心理や葛藤といった心理描写は抑えられ、漫画的な深みには欠ける点もあります。

しかし、こうした虐待が日常で起こっていることもまた、まぎれもない事実であり、時には、漫画のような展開とはならず、児童が死亡することも珍しくありません。いわゆる「漫画的な面白さ」よりも、こうした社会の闇が確実に存在していることを提起していることこそが、『ちいさいひと 青葉児童相談所物語』の存在意義であると言えます。

同じようなテーマを扱った漫画には、児童福祉司 一貫田逸子があり、おすすめです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です